ビリーブとの出会いから1年~変化する私~ 前編
私は2020年1月にビリーブを卒業しました。
昨年の6月にビリーブと出会い、ちょうど1年を迎えようとしています。1年前に比べて、体力がつき、心が元気になってきていると、最近になって実感する日々を送っています。
ビリーブに通い始めて何が変わったのか、1年の区切りに振り返ってみようと思います。
私は、訪問看護師として働いていましたが、7年前にがんの治療を始め、仕事ができなくなりました。
私にとって仕事は心の支えであり、仕事ができなくなることは大きな喪失感でした。
治療しながらできる仕事を模索していましたが、自分が働けるのか、自分にできる仕事はあるのか、治療を重ねるごとに全く自信がなくなり、1年前の今頃は就職活動もできず、これからどうしたら良いのか展望も見えなくなっていました。
そんな状況の私が、昨年6月からビリーブで訓練を受ける中でいろいろと変化してきました。
何が変わってきたのか、紹介したいと思います。
①生活のリズムが整う
心身の調子に波があり、通い始めた頃は毎日朝から参加することができず、週2回は午後からの参加にしていましたが、ビリーブで過ごす時間が楽しく、3ヶ月経った頃から毎日朝から参加できるようになり、食事や睡眠などが規則正しくなってきました。
今では、自分で掃除・洗濯・食事を作るなどがこなせるようになり、一人で暮らす自信がついてきました。
②ストレスマネジメントができるようになる
私は慣れない仕事には緊張し、とてもストレスを感じる傾向があります。
ビリーブでのビジネスワークなど自分には難しいと感じることもありましたが、スタッフさんから少し負荷をかけながらしっかり考えて動くようになることも大事な訓練と教えられてからは、『自分には無理だ』と思う作業も、どうこなすかを考える大事な練習だと考え、避けずに取り組もうと思えるようになりました。
もともと仕事を家まで引きずり、夜中も作業をしてしまう傾向がありましたが、ストレスコントロールのプログラムを受け、自分の生活や心身の調子を自分で整えることが大切であることを学ぶうちに、仕事は家に持ち帰らないことを心掛けるようになりました。
今でも、家に帰って仕事のことを考えることがありますが、自分の時間はしっかり休もうと意識して過ごすことが増えてきました。
そのおかげで気持ちが沈んでも2,3日もすれば快復でき、不安を引きずることが減りました。
“今を楽しむ”ことを教えられ、病気や先々のことでグジグジ考えることがかなり減り、今の自分にできることを考えながら、ちょっとチャレンジしてみようと思えるようになれてとてもうれしい気持ちです。
③他人とのコミュニケーションが楽になる
私はもともと対人関係に緊張を感じ、コミュニケーションが苦手だったのですが、病気になってからはますます自信喪失し、不安と恐れが大きい中で、他人との交流は避けるようになっていました。
しかし、ビリーブのスタッフさんやメンバーさん達の優しい人柄に癒され、また、いろいろなコミュニケーションプログラムを受けるうちに、集団の中にいることが苦でなくなり、心から笑うことも増え、人の言葉などに心が揺れることが減りました。
自分を責めているのは自分自身であり、このままの自分をそのまま受け入れることで許せるようになると、だんだん他人の言葉に振り回されなくなるのだと身をもって知りました。
プログラムで気づき学んだことで、何十年もの間、凝り固まっていた頭を柔らかくし、物事を柔軟にとらえられるようになれました。
また、経済的に両親に頼らざるを得ない状況で劣等感を強く感じ、両親に対して素直になれずにいましたが、それも関係が楽になり、感謝をできるようになってきました。
④体力がついた
通い始めた当初、ビリーブの階段を上るのも掃除をするのも息切れがするほどで、駐車場は一番近いところにしないと荷物をもって歩けない状況でした。
それが、ビリーブで毎朝ラジオ体操をしたり、ヨガなどで体を動かすことを続けていると、夜もぐっすり眠れるようになり、継続して運動をすることがとても有意義だと感じるようになりました。
足の運動のためにと少し離れたところに駐車し歩く、という感じにずぼらな私が驚くぐらい前向きに挑戦できるようになり、今では多少早く歩いても息切れをあまり感じなくなりました。
体力がつくと、何かしら自信がわいてきて、新たに挑戦する勇気が生まれてきます。
今では、生活のすべての行動が生活リハビリだと思って、苦手だった掃除も毎日少しずつでも実践するようにしています。