なぜうつ病を克服できたのか?

12月に入り、一段と寒さが厳しさを増してきました。

今年も、あとひと月をきりました。

月日の流れがやたらと早く感じるのは、歳をとった証拠なんでしょうか・・・。

 

さて、12月2日の土曜日には、先般より告知しておりました

「なぜうつ病を克服できたのか?」-4回休職の後、リワークを経て復職を果たした体験談ー

 

ご本人をお招きしてビリーブで講演会を実施しました。

 

講演の内容は、

 ●自分自身の紹介

 ●社会復帰に向けたプロセス

 ●現在の状況、心理状態、体調面、趣味などについて

 ●受講者へのアドバイス

などです。

社会復帰に向けてのプロセスは、人によっていろんな方法や道筋があることを説明した上で、

Sさんが実際に行った「元の職場に戻った」体験について具体的にご講演いただきました。

 

病状が回復傾向にあった段階で、ひとりで悩む時間~図書館へ通うといった経過を経て、

リワーク利用に至った経緯や、リワークを利用することのメリットの数々を具体的に説明されました。

また、休職回数が増すと心の傷が深まる為に、休職期間と取り組む内容が増加していくと言う説明や、

「休職回数が少ない段階でリワーク施設を利用して、再発防止に努めておけばよかった」という話にも実感がこもっており、改めて「リワーク訓練」の必要性と重要性に気づかされました。

 

うつ病になり、自暴自棄になって孤独のふちにひとりで座ってもがいていた時期を経て、4回の休職の後に、ようやく復職を果たせた一番の要因は何だったのか・・・。

 

●リワーク施設で、様々なプログラムを通じて自信を回復した事

●長時間、腹を割って話しあえる支援者に出会えたこと

●異業種のメンバーとの交流を通じて勇気をもらえ、人脈を形成できた事

●新たな価値観に触れる機会となり、自身の視野が広がった

●転職活動を通じて、世間の厳しさを実感することができた

●なによりも、家族の大切さを実感できた   など。

ただし、ようやく社会復帰が果たせたとしても、そこはスタート地点であるということ。

しかもマイナス地点からのリスタートは想像以上にしんどいものであることなども、実体験から話していただきました。

心理面、体調面、業務面での多くの課題については、自分なりの試みを現在も継続中だそうです。

ご参加いただいた多くの方が、忙しくペンを動かし、時に大きくうなずいて、皆さん熱心に聴講していただきました。

又、講演の後にたくさんの質疑応答が活発に行われたことも印象的でした。

 

「こういう話が聞ける機会はほかには無いので、是非またやって欲しい」という要望も承りました。

その点でも、今回ビリーブが一般に向けて行った講演会は、大変意義深いものであったと思います。

自分と闘いながら真剣に悩んでいる多くの方々に思いを届けれられれば幸いです。

 

次回は、違った切り口でまた開催させていただきたいと思っております。

 

末筆ながら、お忙しい所ご参加くださった皆様に心より御礼申し上げます。